今となってはかなり知られている事でもあり、実によく語られる事実であるが、 Will Hollandは信じられない程よく働き、大量のレコードをリリースし、尚かつ非常に若い。勿論、それをあなたが2006年の時点で実質8枚目となるアルバムをリリースし、2002年のファースト・アルバムの発表から既に30近くものリミックスをストックしている20代半ばの青年の仕業だと考えるなら、それは驚くべきことじゃないだろうか?
しかし量が多ければ質はどうでも良いという訳ではないことはご存知の通りだ。それでも我々を真に驚かせてくれるのは、その発表された全てのシングルにおいて彼はリスナーの信頼を勝ち得ていることだ。全てのシングル・リリースが時間を割いてでも彼が人とは違う何かを表現しようとし、音楽を冒険しながら彼自身が持つ新しいサウンドに対する飢えを制作によって満たそうとする気持ちを感じるのに一聴する価値のあるものである。
Will Hollandがドップリ浸かっているファンクやソウルの核心にあるような明確なミュジッーク・ジャンルに該当するものなど本来存在する訳も無いが、しかしながら彼は如何なる時も自分自身を表現する音を鳴らすことが出来るプロデューサーの中の一人と言って良いだろう。正真正銘のQuantic名義で活動する時は勿論のこと、リスナーが彼の音楽制作が我々の予想の遥か彼方の次元で行われていることを確認出来る、"ライブ・ロッキン・ファンク・ソウル・ヘヴィネス"を表現するバンドことThe Quantic Soul Orchestraの一員として活動している時でさえ、それはリスナーがかつてどこかで耳にしたことのあるサウンドとは別のものであるはずだ。
彼が最高位に位置するアーティスト達との楽曲制作において仕事をしている事実は彼の才能の現れでもある。Charlie ParkerやBreakestraのリミックスを行い、Sharon JonesやMr. Scruffともコラボレーションし、De La Soulとステージ共演も行えば、Spanky Wilsonの為に楽曲も書き下ろす。Quanticはまさに年代を問わず多くのプロデューサー、ボーカリスト、ミュージシャン達から称賛される才能を持っている。しかもそれをごく自然なことの様に世界中のクラバ−達にQuanticの音楽的快楽を感じさせる為に惜しげもなく発揮しているのである。
彼の最新リリース作、『Tropadelico』ではWillが南米大陸で過ごした時間の間に触れた大量のラテン・アメリカン・スタイルの音楽、とりわけ彼が現在住んでいるコロンビアの音楽に影響を受けたサウンドを聴くことが出来る。
そこでは休暇を過ごしていただけなんて冗談じゃない。たとえ誰もそのことを信じなくても、まだ彼がDJで訪れたことも、レコードを掘ったこともない国なんて山ほどあるし、出会ってない埋もれたサウンドも、Will Hollandが生み出さなくはいけない音もたくさん待ち構えている。その精神の頂に上る為にはただひたすら前進あるのみなんだよ、ソウル・ブラザー。
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